寡黙な農夫玉葱畑

ジャガイモは全滅であったが、玉葱は豊作であった。今年は早生種100個、紫玉葱100個、晩生種200個収穫できた。紫玉葱はいただき物の苗で初めて栽培したのだが、想いの外立派に育ち感激した。玉葱は土中から引き抜いた状態(写真上)で数日間天日干しする。これにより甘味がグンと増すそうだ。早生と紫は根毛部分と葉をハサミで切り取りコンテナに収納する。かごの中に入った長期保存出来ないのでドンドン人にあげて食べて貰った方が良い。晩生種は長期保存が可能なので、根毛を切り、葉の部分を半分くらい残して切り、4個ずつ束ね、これを2束結び付けて追分のようにして軒先に吊るせるようにする。この収穫期間中、女房は里帰りしていなかったため、俺は寡黙な農夫と化し、一人作業に没頭した。処理を終えた作物を我愛の軽トラに積み、両手をパンパンとはたく。運転席に乗り込み、エンジンを始動させる。ゴム長でアクセルを軽くふかし、畑を後にする。「カッコええなぁ」寡黙な農夫は己に酔いしれていた。

アトリエ「風"」映画会アトリエぶー外観

ペンションオーナーSK夫妻から「ラスト侍のDVDを買って友達の隠れ家で上映するから観においで」とお誘いがあった。夜8時過ぎ、車幅より細いのではないかと思われる山道に入り「こんな山ん中に家なんかあるんか?」と疑い始めた頃ころ「アトリエ風"」は出現した。風に濁点を打って「ぶー」と読ませる。外見はサイロ風で、住居でも別荘でもない、正に隠れ家だ。「これは怪しい、ヒッヒッヒッ!!」とほくそえんでいたら、気さくな家主TG夫人が出迎えてくれた。立派なプロジェクターが設置されており、1畳分ぐらいの大画面は結構迫力があった。途中休憩、家主夫人しゃべりまくる。ハルボン倶楽部認定面白人間項甲種に分類する。(妖しい美人妻を想定してたのに) SK氏は女房が持参したチーズケーキをあてにビールを飲んでいた。う〜む、悪趣味だ。休憩の間中、静止したままの画面には渡辺謙さんが正座していたが、あまりにもの長さに足がシビレたのか、再開し立ち上がるときよろけていた。ホンマか?映画はアメリカ作の侍映画なので「それはないやろ」という場面や「武将に流暢な英語をしゃべられてもなぁ」など違和感も多々あったが、テーマは迫りくるものがあって、終わった時思わず拍手をしてしまった。最後、出演者やスタッフの氏名がスクロールされるが、これが長い長い、10分以上あったのではないか?それを黙って見ていた6名はマヌケだ。 ハルボン倶楽部はこの映画会が甚く気に入り「人が集うのに宴会ばかりが能じゃない。映画部を創設しよう」と持ちかけた。みんな賛成だったが、DVDプロジェクターを持っているものがいない。金を出す奴もいない。で、話は盛り上がるだけ盛り上がって、資金問題の段階で雲散霧消と相成った。いつものパターンだ。ここは軽井沢とまで行かなくても一応別荘分譲地やろ。一人くらい太っ腹な金持ちはおらんのか!

淡路・酒探偵団の肝っ玉母さんせんむすい肝っ玉母さん似顔絵

島の西側、室津で酒屋を営む女将から「蛍を観においで」と誘いがあった。近くの田尻川周辺にはたくさんの蛍が舞っていた。それでも今年は昨年の100分の1くらいしかいないという。この蛍と女将は多少の謂れがある。女将は淡路酒探偵団なる怪しげな集団を組織し、田植えから米を育て収穫し、この米を千年一酒造というところに委託し、団員たちは仕込みなどを手伝いながらオリジナルな酒造りをしているのだ。「淡路の米で、淡路の水で、淡路を愛する想いを込めて」がキャッチフレーズだそうな。そうして出来たのが「千夢酔(せんむすい)」である。初めてこの千夢酔が出来たのは、あの大震災の直後だそうだ。当然、千年一酒造も女将の店も団員たちの家屋も被害を受けたが、この酒造りに関わった全ての人々の心意気が、災害を乗り越え酒を完成させた。さてこの千夢酔を買うと田尻川の蛍一同から感謝状が贈られる。千夢酔用の米作りをきっかけに低農薬栽培が取り入れられるようになり、一昔前の蛍乱舞が蘇えったそうだ。酒探偵団の活動は、遊び心いっぱいの文化活動と云える。蛍見物の後、女将の自宅で「たこ姿焼き」なるものご馳走になった。これは彼女のオリジナル商品だそうで、震災記念公園(野島断層)の売店で販売しているそうだ。貰ったから言うのではないが、「千夢酔」も「たこ姿焼き」も美味である。味もさることながら女将の心意気が溢れている。こんな積極果敢な女将であるから、何度もテレビや新聞雑誌に採り上げられており、淡路島のちょっとしたユーメイ人なんだそうだ。まぁ、しかしヨーしゃべるオバハンやでー。淡路島を愛してやまない女将であるが、実は彼女も島外(常滑市)から嫁いで来た人であり、淡路島の陰謀(6月号参照)が功を奏している好例でもある。 淡路・酒探偵団に興味ある方は下記ホームページへどうぞ!
八たぬきものがたりhttp://www.esake-takata.com/  (高田酒店)

「洲本八たぬきものがたり」

児童文学書「洲本八たぬきものがたり」(アリス館)の著者・木戸内福美(よしみ)さんと知り合った。ほかにエッセイや保育実践などの著書が数冊ある。我が家には一度来ただけだが、電話や手紙でのやり取りは何度かある。その彼女が「あわじ文化」(淡路文化協会発行)という冊子にエッセイを寄稿している。

楽しんで生きること

先日、「やりたいことだけして、役立たずで生きているんだ」と言う人に出会った。定年を待たずご夫婦とも職を退き、ここ淡路島に居を構え、自然の中で人との出会いを楽しんでおられるのだ。このご夫婦とは一度だけ奥様の手作りケーキとコーヒーをいただきながら、わずかばかりの時間、言葉を交わしただけで、それ以上のことは知らない。ただ、やりたいことだけやって、役立たずで生きている人から癒され元気をもらって帰ってきたのだ。 自分達のために生きていることで、人に貢献しているのだ。誰かのために役立って生きなければ、何かをしなければならないと踏ん張って生きている自分に、ふと気がついた。立ち止まって自分の生きてきた人生を振り返って、自分のことを褒めてやりたくなった。 「ようがんばったなぁ」「もうええや、ひと休みせんかよ。ほんまはガラス球みたいな心しとんのに、重たい鎧を着て生きるのはやめよう。これからは自分のこと大事にして生きたらええね」今やっていることすべて同じようにこれから続けていっても「誰かのために」を抜かして「楽しんで生きているのよ」と、見せることの方が相手に与えられるのではと。親切の押し売り、お節介しない方が受け止めてもらえると思った。ご夫婦には「元気もらいました」と礼状を書いた。すると「お礼の手紙をもらって驚いた」とすぐ返事が届いた。 自分達が楽しんでいるから礼状など期待していないのだ。またまた「私だって楽しんでやるぞ」の気持ちを強くした。「この本大好きの会」の仲間と一緒に14年も続けてこられた。 私のこれからの役割は、自分を大切にして楽しんで行動して見せること。仲間を信じて、受け止めている自分を信じていくことだ、と心に深く誓った。海平の郷の柳原ご夫妻様、私にこんな大きな気付きをありがとう。来年は「この本大好きの会」結成15周年記念です。仲間と一緒に楽しい記念企画をと、今からワクワクしている。

悲しいかなココに書かれているのが自分の事だという実感がない。福美さんは、このホームページは知らないと思う。つまり、まだ俺のアホがバレていない数少ない知り合いなのだ。しかし、それ以上に嬉しいのは、たった一度だけ会った人に.「楽しそうに生きている」と感じてもらったことである。これだけは間違いのない真実だから。 そやけど、福美さんもまた、ヨー喋るオバハンなのだ。

関西のオバハン最強バトル宴会玄夢ログハウス入り口の写真

7月号は「淡路島で出会った面白人間特集」のようになってしまったが、書きながら世にも恐ろしい光景を想像していた。この号に登場した「アトリエ風"」のYG夫人、酒探偵団の肝っ玉母さんに、夕日の家のMT夫人、我が郷の名物ナースAS夫人(風のたより常連)、俺が密かに「宇宙人」と呼んでいるIS夫人(風のたより未登場)、「あじさい園」オーナー夫人、竹の子狩りメンバーBB夫人(大阪在住ながら風のたよりに複数回登場)、この熟女7人で宴会したらどないなるやろと。う〜む、身の毛がよだつ。防音設備のある部屋が必要なほど喧しくはあるだろうが、この7人、基本的に他人の話は聞いていないので、喧嘩にはならないだろう。総合司会としてコマロを入れる案もあるが、得意の割り箸マイクも寒い駄洒落も悲しいかな通用しそうにない。無駄だろう。この7名全員知っているのは俺だけだろうが、このうちの2,3名知っているだけでも、気絶しそうになるやろ。会場にはテレビカメラを設置して、隣の部屋でハルボン倶楽部全員でモニターを見ながら採点する。優勝者には「キング・オブ・喧しオバハン」の称号を与える。事前に、1着2着連勝複式予想投票し、当てた者は、ハルボン倶楽部から「それがどうした」と言ってもらえる。55歳のオッサンが仕事もせんとこんなこと考えてまんねやわ。ね、楽しく生きているでしょう?